日本刀の鋒や切先に現れる刃文で、日本刀の顔とも言える帽子は、刀工の力量や個性が垣間見える貴重な部分です。刀に対してごくわずかな部分でありながら、日本刀の帽子はその刀の魅力を存分に伝えてくれます。同じ読み方で「鋩子」とも書かれ、焼き入れの仕方によって様々な違いが現れるのが特徴です。刀匠の経験や技量により出来栄えが左右される難しい部分であることから、帽子はその日本刀の美しさや印象にも大きく影響を及ぼします。種類も豊富でその見た目のイメージから様々な名称があり、それぞれの時代や生み出された土地柄、代表的な刀工や流派をも見極められます。帽子の特徴を理解すれば、より深く日本刀の素晴らしさや面白さに気付くことができるでしょう。